『やる気が出ない』ということについて

やらなければならないことがあるのに、やる気が出ない。

人間生きていれば一度くらいはあるだろう。この記事も、やる気が出ない状態の私が書いている。記事を書いている時点で「やる気あるじゃねーか」と思うかもしれないが、私は今やる気が出ない状態に陥っている。それでもパソコンを開いて文字を打っているのは、『やる気が出ない状態でしか、やる気が出ない気持ちは書けない』と思ったからだ。しかしまあやる気が出ないな。

やる気が出ないという状態ひとつとっても、いろいろだと思う。私の場合、ずっと家にいるだけにも関わらず肩にちょっとした重りが乗っているかのような倦怠感がある。ご飯を食べて、スマホでＳＮＳをチェックして、本を読んで、少し絵を描いてまたスマホを見る。このままじゃ時間の無駄だと思い本を開くが全く集中できない。これが私の『やる気が出ない』状態だ。好きなことにも全く集中できない。かといって眠くないので寝るわけにもいかない。とても困った。私は今とても困っている。しかし、やる気が出ない。待っても待っても一向に来る気配はない。かれこれ四時間ほどやる気が出ない状態が続いている。

やる気が出なくても喉は乾くから水を飲む。水を飲めばトイレに行きたくなる。トイレに入ると床に尿が飛んでいるのを見つけ、なんとなく掃除用スプレーを吹きかけ、なんとなくトイレットペーパーで拭いた。用を足してトイレを出た。やる気がでなくてもやれることはあるんだなとぼんやり思った。その時、少しだけ心が軽くなったような気がした。

やる気が出ない原因はさっぱりわからない。もしかすると体や心の中で何かエラーが起きている可能性もある。私の『やる気が出ない状態』は体がだるい程度で今のところ生きていく上で問題はない。そういえば、近ごろ寝つきが悪い。睡眠アプリを起動した状態で寝ているのだが、昨晩は深い睡眠が４０パーセントほどしかなかった。もしかすると『やる気が出ない状態』に陥るのは睡眠の質が悪いからなのかもしれない。さらに言うと、睡眠の質が悪くなる原因があるのかもしれない。コーヒーの飲みすぎだろうか？　１日５杯飲んでいる。少し減らしてみようか。

そんな結論に辿り着いた今も、まだ完全にやる気は戻ってきていない。とりあえず日課だけは片付けておこうと思う。ぼんやりとトイレの汚れを拭き取った時のように、何かやっているうちにやる気が来てくれるかもしれないと期待しつつ。