最高にかっこいいスリーピースロックバンドであるUNISON SQUARE GARDENが、明日から2人になる。
2026年4月27日。ファンクラブから届いたメールは、明らかにいつもと違う雰囲気を放っていた。会員の皆様へのお知らせ――。
嫌な予感を抱きながらリンク先を開くと、思いもよらないことが書かれていた。
ドラムの鈴木貴雄さんの脱退が告げられた。
頭が真っ白になった。涙があふれて止まらなかった。
これは後出しだからなんとでも言えるが、1月10日に行ったライブ「うるわしの前の晩」で、パズルのピースが揃っているのに、なぜかうまくはまらないような感じがあった。アンコールで「春が来てぼくら」を演奏し、静かに去っていく姿が妙にあっさりしていて、ダブルアンコールでもやるのかな? と思っていたら終演のナレーションが流れた。初めてすっきりしない気持ちを抱えたまま帰路についたのを、今でも覚えている。
ライブが終わると「ふせったー」にライブの感想を書き殴っているのだが、筆が進まない。最後の一曲を終えた姿が、胸にひっかかって離れない。
“アンコール一曲でさくっと帰っていくのマジでUNISON SQUARE GARDENって感じで好き”
と書いたが、正直、そう思わないとやっていられなかった。
その時に今年も行けるだけライブに行くぞ、と意気込んでいたが、7月15日の幕張メッセ公演で終わりなのかもしれない。16日以降ライブがあるのだろうか。期待してもいいのだろうか。
今日のライブで、今後のことを言うのだろうか。普段のライブでMCをほとんどやらない彼らは、アニバーサリーライブなどの特別な時には結構喋る。特別な日に今日くらいは祝ってくれ!という気持ちをビシビシ感じて、見ている私たちは晴れやかな気持ちになって、心から笑顔になれる。
だけど、今日は違う意味での特別な日だ。何を言われても、私たちは彼らが決めたことを受け止め、受け入れるしかない。文句を言っても何も変わらない。もちろん、彼らの決定を嫌だと言う人もいる。だってそれくらいこれまでのユニゾンのことが大好きだったんだから、悲しいし嫌だと思っても何もおかしくない。
2人でもUNISON SQUARE GARDENというバンドが残ってくれたことが嬉しいと思う気持ちと、3人じゃないと意味がない、解散の方がよかったのではないかという気持ちが殴り合っている人は多いのではないだろうか。私はその1人だ。
〝くだらない? それなら笑ってよ
いやじゃない? ならばついてきてよ〟
と歌われていたように、いやじゃなかったそのままついていけばいいと私は思っている。マナーを守って自由に楽しんでいいのが、ユニゾンのライブだから。ユニゾンとの向き合い方だと思うから。地蔵さんも許されますからね。手拍子もコールも、楽しいのは知っているけれど、「覚えなきゃ」という気持ちに本当に、心地良いライブの空間だなと毎回思う。私はこれからのユニゾンにもついていくつもりだ。
いつもならライブの一曲目を考えて期待を高めるのだが、気が進まない。それでも私はシュプレヒコール〜世界が終わる前に〜、3 minutes replay、kid, I like quartetのPopulus Populusコンボを食らいたい。世界の終わりを見て、世界が変わる夢を見て、そして4つの感情で華やぐ世界を見たい。万が一、今回この曲順で演奏されたら気絶しかけると思う。いやまあ何が来ても毎回感謝が極まり拝み、気絶しかけているのだが。
私がユニゾンと出会ったのはTIGER & BUNNYだ。見始めた理由は覚えていないが、1話からリアタイ勢で、映画も映画館に観に行っている。オリオンをなぞるはとても素敵な曲で、その時も大好きだったがUNISON SQUARE GARDENにハマることはなかった。当時、カラオケオフ会によく参加していて、そこでもオリオンをなぞるがよく歌われていたが、盛り上がる良い曲だな、止まりだった。
その時にドはまりしていたアーティストとあまりにも毛色が違っていたからなのかもしれない。
その数年後、アニメ血界戦線の第1話をたまたまリアタイした。あまりにも好みで、2話も見ようと決めた。
そして、出会った。
シュガーソングとビターステップに。
イントロの印象的なギターの音色に心を掴まれた。徐々に盛り上がっていく音楽に、世界が少しずつ色づいていくような、不思議な気持ちになったのを覚えている。
これは誰の曲?!え、ユニゾンスq……オリオンをなぞっていた方々?!?!!!?!!!!!
気付いたらシュガーソングとビターステップの初回限定盤CDを予約していた。そしてこれがユニ沼への入り口だった。世界が表情を変えた。
初回限定盤CDにはライブCDがついていた。これわ初めて聴いた時の感動も、忘れられない。セットリストが神がかっていたのはもちろんだが、UNISON SQUARE GARDENですっ!ようこそー!に頭をぶん殴られた。一瞬でユニゾンワールドに引き込まれた。そしてその頃CD音源になっていなかった徹頭徹尾夜な夜なドライブが曲の終わりの部分だけ収録されていて、この曲はなんなんだ?!?!と混乱した。アンコールのことを「おまけっ!」と言っていたのも、心をくすぐられた。
ライブCDが終わった後に、胸の中に残る小さな熱の塊。
もう、これは恋だ。
確信した。
それ以降私はシュガビタ初回盤を、恋に落ちるCDと呼んでいる。あの時通常盤より高かったけど迷いに迷ってとりあえず初回盤を予約した私に感謝したい。
アーティストの皆様には大変申し訳ないが、私はこれまでアルバムを通しで聴く習慣がなかった。好きな曲だけを聴くためにアルバムを買っていたし、ランダム再生をよく使っていた。しかし、ユニゾンと出会ってから、アルバムを通しで聴くこと、そしてアルバムをリピート再生することの楽しさと美しさを知った。
初めて買ったユニゾンのアルバムはPopulus Populusだった。理由は単純。知っている曲のオリオンをなぞるが収録されているからだ。とりあえず、通しで聴いてみた。最後の一曲、シュプレヒコール〜世界が終わる前に〜から一曲目に戻った時の美しさたるや、筆舌に尽くしがたい。語彙がないとか言わないでほしい。シュプレヒコール、3 minutes replay、kid, I like quartetの無限再生力は、私の中でまだ超えるものを知らない。この曲順天才すぎる。できればこれをライブでやってほしいです。今日じゃなくてもいいです。何年でも待ちます。よろしくお願いします。
15周年記念ライブの時は台風の接近によって開催自体が危ぶまれるも、前日に虹がかかり、当日は地面のぬかるみこそ酷かったがライブ中は雨も降らず、夕焼けが差し込んできたあの光景は奇跡みたいに美しかった。
20周年ライブの時も、昼ごろにゲリラ豪雨はあったものの、あっさりと晴れて難なく武道館へたどり着けた。なんて天に祝福されたバンドなんだろうとしみじみ思った。
今日の天気は、晴時々曇。私たちの気持ちを表しているかのような予報である。心の雲が晴れる、いつもの超かっこいい3人を見せてほしい。その姿を目と心にしっかりと焼き付けたい。なお、私は最後方のAブロックだ。ちなみにFC会員番号は4ケタ。多分豆ほども見えない。私はド近眼であるがそういう問題ではない距離だ。だとしても!見る。見えるつもりで見る。視線の先には必ず3人がいるのだから。とにかく、最後方を最高峰と思って、全力で楽しみたい。
8028日目がいつか訪れると願って。
今日は3人の演奏を浴びたい。
では、幕張メッセに行ってきます。



